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Shige's Photo Diaryに登場する曲を中心に音楽についての四方山話を綴ります


by shigepianoman2

Romantic Rhapsody

ロマンティック・ラプソディ
リッチー・バイラーク・トリオ / ヴィーナスレコード



1961年のBill Evans TrioのVillage VanguardでのライブはEvansのジャズの一つの頂点ともいえる名演奏として知られています。「Waltz for Debby」、「Sunday at the Village Vanguard」、「More from the Vanguard」などの名盤が録音されています。このあまりに有名なライブ演奏の時、14歳の少年がジャズクラブに紛れ込んでBill Evans Trioの演奏をこっそり聴いていました。アメリカでは未成年が酒の出るようなジャズクラブへ出入りすることは厳しく禁止されていたはずなのにどういうわけかその少年はEvansと言葉も交わしたというのです。その少年こそが今日ご紹介するRichie Beirachです。

Richie BeirachはEvans系のピアニストと言われてはいますが、明らかにEvansとは違う個性で、音が前面にぐいぐいと出てきます。独特の解釈、クールな音の紡ぎ方、シャープなリズム、そして演奏の疾走感、聴く者を彼の音の世界で圧倒します。クラシックをやっていたことも影響しているのかもしれません。好みは分かれるかもしれませんが、僕は彼のピアノが大好きです。

さてこのアルバム「Romantic Rhapsody」は、全曲スローナンバー・・・どうなんだろう・・・聴いてみると・・・もう超クール!音楽を聴いてぞくぞくすることってめったにないけど、このアルバムはまさにそんなアルバムです。特にSpring is Here、Old Folksは最高です。ゆったりと美しい旋律に引き込まれ魅了されていると・・・あまりに大胆なその展開。後半に移行していくところはいつ聴いても鳥肌がたちます。このアルバムはジャケット写真も秀逸です。

このRichie BeirachとBill Evans、再会時にはEvansはRichie少年のことを覚えていなかったようですが、その後、お互いの親交を深めていったことも有名な話です。

さてEvansのVillage Vanguardのライブアルバムに関してはまた別の記事にしますね。それにEvansの最後のライブのこともね・・・もちろん・・・ああ、泣けてきた・・・Evansファンの方は皆さんそうですよね。まるでフランダースの犬と聞いただけであの最後のシーンが浮かんできて目がうるうるしてしまうのと同じように、ああ賛美歌320番にルーベンスの絵・・・あれっ、話が・・・

元記事はこちら・・・Spring is Hereのタイトルの記事があったので無理やりです(笑)。

PS ところで、いつもジャケット写真を掲載していますが、これライフログで選んだアルバムを記事内に貼る機能があってそれを使っています。著作権問題はこれでクリアされるのですが、もしこれをクリックしてアルバムをどなたかが購入するとエキサイトにいくらかはいるって話なんでしょうね・・・
by shigepianoman2 | 2006-10-19 21:43 | Jazz